理学療法士の富田です。   今回は関連痛及び神経根性疼痛の話をしていきたいと思います。   前回の内容はコチラから →~脊椎の神経支配~   関連痛とは  痛みの原因となる部位と異なる部分に痛みが出ている症状   腰部の関連痛の特徴として  ・鈍痛  ・場所が特定しにくい  ・椎間関節由来による下肢の痛み(以下の図参照) (Bogduk N. PAIN 147; 2009. p.17-19 より引用)   神経根性疼痛とは  後根もしくは後根神経節から生じている痛み  これは、後根もしくは後根神経節に侵害刺激を与える要因を考えます   ・腰椎椎間板ヘルニア  これは本来激痛を起こすので、ヘルニアの場合はわかりやすいです。 ・椎間板変性  激痛を起こさないヘルニアは椎間板が     変性することで圧迫している状態 ・椎体の変形  椎間板以外に腰椎の変形により後根もしくは後根神経節を      圧迫することがあるでしょう。   神経根性疼痛の特徴  ・鋭痛  ・感覚麻痺腱反射低下  ・筋力低下   教科書的には二つの症状を分けることが出来ますが、 臨床では明確に分かれることはなく、この二つが重複していることの方が多いと思います。   神経根性疼痛は軽く圧迫されているだけであれば、鋭痛ではなく鈍痛ということもあるでしょう。   腰部の関連痛及び神経根性疼痛で共通していることがあります。   それは腰椎の椎間関節です!   次回は椎間関節について書いていこうと思います。
山田整形外科