皆さんこんにちは!理学療法士の高橋です。<>

GWはどうでしたか?しっかり休めましたか?満喫できましたか?皆様それぞれ楽しめたなら何よりです。

本日は前回の『歩行時に躓くのは足が上がっていないから?』という問いに対して、高齢者の方が足を上げて歩いているにも関わらず躓くことが多いというお話で、足を上げて歩きなさいというのは間違いですよというお話でしたね。

では足を高くあげているのに躓く理由は何か?

まず効率良く歩行するためにロッカーファンクションというものがあります。



このロッカーファンクションは簡潔に述べますと『ストライド』を伸ばす機能です。このロッカーファンクションにより我々は効率良く楽に歩く事が可能となっています。

良く踵から着いて歩いたほうが良いという方がいますが、踵から接地することによりストライドを伸ばすことが可能になるためです。そのため、人間では他の動物と比較し踵は肥大し効率良く歩くための機能を手に入れました。

ですが、高齢の方ではロッカーファンクションが正常に作動しないことによりストライドが狭くなります。高齢者では主にAnkle Rockerだけで歩行している方が多いのですが、Forefoot Rockerが欠如することにより歩行時に躓くリスクが高まります。

Forefoot Rockerが働く事で蹴りだしを行い前方に進むのですが、Forefoot Rockerが働かなければ蹴りだしを行うことはできません。蹴りだしが行えないため、足を上げて歩きます。ただ、足を上げるだけでは前に進めませんので体を前に倒すことで歩行を可能にしています。

おや?足を高く上げる、体を前に倒して歩く・・・良く見かける歩行かもしれませんね。前足部に荷重が乗らないということは重心が後方にあるということなので、重心を前方に傾けるために体を前方に倒しているんです。そのため、姿勢が悪くなっているかもしれませんが、歩くためにそうしなければならない状態だということなのです。

なぜ前足部に荷重しないと躓くのか?それは皆さまも自分で行ってみると分かると思います。前足部に荷重させて蹴りだす時はつま先は床面を向きますよね。足を高く上げて歩く場合はつま先は前方を向いていますね。

つま先が前を向いていることにより、小さい段差等に引っ掛けて躓くのではないかと考えられます。つま先が下を向いていれば引っ掛ける心配はありません。

難しいワードが出てきたため頭が混乱しているかもですね。今度はロッカーファンクションについて細かく説明していきたいと思います。

皆さま本日もお疲れさまでした。最後まで読んでいただきありがとうございます。

日進月歩

山田整形外科