皆さんこんにちは!理学療法士の高橋です。 連日寒い日が続きますが体調はいかがでしょうか。

私は寒さよりも乾燥がひどくて手はカサカサですし、喉はガラガラですし・・・早く冬が終わって欲しいもんです・w・

さて、本日は膝関節外側の痛みについて話していきたいと思います! 最近患者さんで変形性膝関節症やランナーの方で膝の外側が痛いと訴えるケースが多かったので、お題にしようかと思いました。

まず、痛みが生じるということは何らかの組織が損傷しているためです。細かく分けるならば前面、後面と考えなければいけませんが今回は大きく外側全体として見ていきましょう。

以下に外側の組織を羅列していきます。

筋肉:外側広筋、大腿二頭筋(外側ハムストリング)

靭帯:外側側副靭帯、腸脛靭帯

外側半月板

本来は膝蓋骨にも靭帯や腱様組織が付着しているのですが、複雑になりますので今日は大腿骨と脛骨で説明していきますね。 復習になりますが、軟骨組織には痛覚神経は存在していません。そのため、軟骨がすり減っても痛みは起こりません。ただ、膝関節外側の隙間が狭くなる場合はX脚のため日本人では大多数はO脚ですので例としては少ないと思われます。

そして、膝関節外側痛で最も検索でヒットするのは腸脛靭帯の問題かと思われます。運動をしていて腸脛靭帯にストレスがかかると炎症を起こし痛みを生じると記載があったりしますが、何がストレスになるのか?何が原因なのか?明確に記載されている資料や記事はあまり見かけません。

では、なぜ腸脛靭帯に痛みが生じるのか?

まず、腸脛靭帯には大腿筋膜張筋や大殿筋の線維が付着しています。そして腸脛靭帯はGerdy結節という部位に付着しています。

皆さん片脚立ちをしてみてください。片脚立ちができましたら、体重を小指側に移動させてください。そうすると太ももの外側の張りを感じませんか?その状態で膝を曲げていくと今度は膝関節の外側に張りを感じませんか?

そして真っ直ぐの姿勢に戻ると張りが取れますよね。真っ直ぐの姿勢に戻しても太もも外側の張りが取れない方は真っ直ぐの状態に戻っていないかO脚が進行している状態と思われます。

つまり、姿勢の変化や歩き方、運動フォームによって腸脛靭帯やそれに付着する筋肉の活動は変わってくるということです。強い衝撃やストレスが腸脛靭帯にかかっているわけではありません。ですが、長時間悪い姿勢や歩き方を続けていれば少ないストレスでも時間の経過によりストレスが蓄積し痛みを生じるのです。

O脚の方ですと通常の状態でも外側に体重が乗りやすいため、腸脛靭帯は常に張っている状態となりますので痛みを訴える方も多いと思われます。ランナーの方では足底接地の際に体重が外側に流れ過ぎたり、膝関節の屈伸が少なかったりすると腸脛靭帯にストレスが行きやすいです。

ですが、自分で歩き方が悪い、フォームが悪いと気付ければ痛みが生じることはないのです。悪いフォームだと分からずに継続して使用し続ける事で痛みが発生します。しかし、痛みが最初から激痛で生じることは少ないため違和感等を感じたら一度整形外科で受診することを勧めます。そこで理学療法士による治療で歩き方やフォームを修正することが可能なため隔日に悪化することは防げます。

本日はここまでです!

皆様お疲れ様です。

日進月歩

山田整形外科