皆さんこんにちは!理学療法士の高橋です!
一気に秋が訪れましたね・w・そして、あっという間に冬になるんでしょうね・。・
毎日気温の変動が激しいですが体調管理に気を付けてください。
前回は頚椎の構成体についてお話ししましたね。大まかに頚椎は①椎骨②神経③椎間板④椎間関節⑤筋肉で成り立っています。そして、何らかのストレスが加わったときに上記の組織に負荷がかかり(損傷し)痛みが生じるということでしたね^^
では、ストレスがどのようにして加わるのかお考えになったことありますか?お医者さんの診察を受けて、『姿勢が悪いから痛いんですよ』『骨と骨の間が狭いから痛いんです』と言われることが多々あるかと思います。
先ほどもお伝えしたように組織にストレスがかかることで痛みを生じます。大事なことなので繰り返しますと、組織にストレスがかからなければ痛みは出ません
つまり『姿勢が悪いから』、『骨と骨の間が狭いから』は痛みの原因についての説明には全くもってなっておりません。なぜかと言うと組織の説明が一切ないからです。
狭くなるという事は骨と骨に何かが圧迫されているということですよね?普通に考えると椎間板が圧迫されてそうですね。ですが、椎間板の神経支配は外側部分しか存在していません。という事から、本当に椎間板が痛いんですか?って話になりますね。話が脱線したので簡潔に言いますと、ちゃんとした説明をされていないのに納得するということは危険ですよ!ということです。
本題ですが、ストレートネックはなぜ良くないのか?先ほども記載したように、ストレートネックだから首が痛いは説明にはなっておりません。細かく言うのであればストレートネックによって○○にストレス、負担がかかることによって痛みが起こっている状態が正しい説明になるかと思います。

本来頚椎は前弯といって前方に凸の弯曲を形成しています。腰椎も同様です。背骨のイラストを見てみると、頚椎と腰椎は前弯、胸椎と仙椎は後弯となっております。元来ヒトは4つ足動物であったわけですから、生まれた当初は背骨は完全後弯位となっております。つまり、頚椎と腰椎は後天的に前弯を形成しているわけです。
後天的に前弯を形成している要因は椎間板の前方が拡大することにより起こっています。椎間板の拡大により起こるということは、椎間板変性が生じれば当然前弯が減少しそうですね。椎間板変性して頚椎前弯が減少した状態がいわゆるストレートネックです。
※椎間板変性すると椎体と椎体の間が狭くなります。レントゲンを見たときに狭くなっている状態のことを指します。
では、ストレートネックが及ぼす影響はなんだろう?脊柱の安定性だけを考えるならばあえて弯曲を作る必要はありません。頚椎から腰椎まで一直線の方が安定性は当然高いですよね。
脊柱を不安定にしてでも弯曲を作る理由は2足歩行を獲得したヒト特有の現象で、垂直方向の圧力を分散させるためです。地球には重力が存在し、2足直立位では脊柱に常に頭部の重さがのしかかります。脊柱が一直線の場合には、垂直方向の圧力が下位の腰椎まで直接かかり続けるため、脊柱の強度を高めることができません。

ですが、弯曲した椎体では垂直方向の圧力は下方向と横方向に分散されるため、脊柱にかかる負担を軽減できるのです。また、脊柱の強度は以下の式で求められます。
脊柱の強度=(弯曲の数)2+1
正常な脊柱では弯曲は3つありますから、脊柱の強度は10
ストレートネックでは弯曲は2つになりますから、脊柱の強度は5となります。
つまり、ストレートネックになると脊柱の強度は低下し、脊柱を構成する関節、椎間板、筋肉、靭帯等へのストレスが増えることで痛みが生じるということなのです。
本日は長くなりました。分かりやすく書いたつもりでしたが、少々難しい内容になってしまいました^^;反省です;;
皆様お疲れ様でした!
日進月歩
山田整形外科