皆さんこんにちは!理学療法士の髙橋です。
今年の花粉は例年の5倍?10倍?とにかく歴代でもひどいということですが、私自身花粉症ではないので、どれほど大変なのかはわかりません・。・体調等にはくれぐれも気を付けてください。
前回は足のアーチの話をしました。本日は足のアーチの機能についてお話ししていこうと思います。
足のアーチは内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチがありまして、アーチが高いから良いわけではなく、アーチの高低を変換出来る事が重要であるという話をしました。
内側縦アーチは高くなると足部の剛性を高め、低くなると柔軟性を高めるという話は以前しましたね。
では、それが具体的にどういうことかといいますと、まずは下の歩行の図を見てください。

歩行時に最も反発力が増えるのが踵接地~足底全接地の時、つま先荷重で蹴りだす時です。図で言うと、10%と50%のところです。
歩行周期の10%のところでは、反発力が増えますので足部が柔軟になることにより接地時の衝撃を吸収しています。膝関節が曲がることも衝撃吸収の一つです。
また、歩行周期の50%のところは蹴りだしを行うため、ここでは足部の剛性(関節を固める、安定させる)を高めることにより蹴りだしを効率良く行っています。蹴りだしの時に剛性が高まらないと反発力を最大限活かせません。
例えば、大きな旗を持ち上げる時に、棒の部分に継手があるよりも一本の棒として持ち上げた方が力は効率よく伝わりそうですよね。棒部分に継手があると、本来伝わる力が分散されるため同じ旗を持ち上げるにも更に大きな力を必要とします。
歩行でも同じ事が起こっており、足部の剛性を高めることにより少ない力で身体を前方に運ぶことができているのです。
補足ですが、地上動物で長距離移動に最も適しているのはヒトです。サルも二足で歩くことはできますが長距離移動は困難です。人間は衣食住を求めるために長距離移動をしなければならなかったため、そのように身体が進化したのです。足部の剛性を高める事ができるのは人間だけです。
骨格や身体の構造の進化を辿ると、なぜ人間の身体がこのようになったのか理解が深まりますし面白いですよ!例えば、踵の骨と母趾の骨は人間だけが巨大化しました。これも歩行を効率よくするために進化したものです^^
本日はここまでにします。
皆様本日も頑張りましょう!
日進月歩
   
山田整形外科