皆さんこんにちは!理学療法士の高橋です。

この半年間くらい食事と筋トレを頑張り続けてきていまして、筋肉が結構ついてきたなと感じております・w・やはり継続は力なりですね!

本日は踵の痛みについてです。

踵の痛みは足底腱膜炎やアキレス腱の痛みと間違いやすいため一つ知識として覚えておくと良いと思います。


『歩いていると踵が痛い』という方は割といるのではないでしょうか?踵が痛い人の特徴は、踵を着くと痛いが、つかなければ痛くないという事です。つまり、つま先で歩いている分には痛みはでません。

ちなみに足底腱膜炎ではつま先に体重が乗った時に痛みが出るケースが多いため、同じ足底の痛みでも痛みの出現パターンで判別ができますね。そのため、足底の痛み=足底腱膜炎と断定するのは非常に危険ですし、ネットだけの情報に騙されないようにしましょう・w・

では、踵の痛みの原因は何かといいますと、上図の踵部の紫色の部分があると思いますが、これは『踵骨脂肪体』という組織です。脂肪体は主に衝撃吸収や関節の動きを滑らかにするための働きをします。踵骨脂肪体は分厚く、膨らんだり縮んだりすることで踵接地時の衝撃吸収を行っています。脂肪体は神経が豊富なため痛みも感じやすい組織となっています。

Calcaneal Fat Pad Atrophy - Posterior Medial Heel Pain
  踵骨脂肪体が炎症を起こす要因として、仕事で長時間歩く方、つま先荷重の少ない方では踵部にかかるストレスが多くなります。大きな衝撃で痛み出るケースはほとんどないですが、少ないストレスでも持続的に負荷がかかることにより痛みを生じます。

踵部の痛みを生じる動物はおそらく人間くらいでして、そもそも他の動物では踵を接地していませんから・・・ストレスがかからないんです。けれども人間は長距離を移動するために踵を接地して歩く必要があり歩行効率を向上させるために踵が大きくなりました。42.195㎞を陸上で止まらずに移動できる動物は人間以外存在しません。そして常に接地する踵を衝撃から守るために分厚い脂肪体がクッションの役割をしているんです。

人間はなぜ長距離歩けるのか?効率の良い歩行とは何か?など機会があればお話ししたいと思います!

踵骨脂肪体の痛みの判別法として、踵部を直接指で押したときに痛みが出れば踵骨脂肪体炎の可能性が高いです。逆に押しても痛みが出ない場合はそれ以外の原因も考えなければいけません。では、踵骨脂肪体炎の治療として何をすべきかといいますと、基本的には踵部の荷重時間のコントロールです。踵部に持続的にストレスがかかることで痛みが出るならば、踵部の荷重時間を短縮することで痛みの制御or予防になるわけです。

薬で痛みは治まるかもしれませんが、根本原因が改善されたわけではなく歩行を改善しなければ再発リスクは高く、根治とはいえません。

本日はここまでです。皆様お疲れさまでした。

日進月歩

山田整形外科